ヨーガと呼吸と瞑想

12月に入り、コートが手放せない寒さになりました。

冬らしい冷たく澄んだ空氣は美味しいですね。

少し寒くても、朝晩の綺麗な空氣で呼吸を調えると心身がスッキリとしてオススメです。

 

今回はヨーガ視点からの、ヨーガと呼吸と瞑想について書いてみたいと思います。

 

ヨーガと呼吸と瞑想は切っても切れない関係にあります。

私も師匠にヨーガを学びながら、ブームになりつつあった瞑想にも興味を抱き

『瞑想も教えて欲しい』と話をしたことがありました。

 

師匠からの返事は

 

『いいですけれど、何もわざわざ日本で解脱を目指さなくても、、、』

 

と真剣に言われたのを覚えています。

 

 

私の師匠曰く、

「瞑想だとかマインドなんとかとか流行っていますが、

それはそれでいいのですが、あれは瞑想の雰囲気を味わっているだけです。

本当の瞑想、達人の瞑想や呼吸はみなさんが思っているようなものじゃない。

心が強くないと瞑想は出来ない。瞑想には耐えられない。

呼吸もそうです。だからハタヨーガをするんです。

瞑想に耐えられるだけの心を育てるために、まずは心を支える体からハタヨーガで作っているんですよ。

弱い心を強くするために、人生の問題を解決するために瞑想をするのではない。

瞑想は解脱をするためのツールです。

だから、まずはヨーガ(アーサナ)をしっかりやってください。体と呼吸からです。

ヨーガ(アーサナ)と呼吸の先に瞑想があります。

ヨーガをしっかりやれば、瞑想はあってもなくても人生は華やかであれます。」

 

と。

これはあくまでも、ハタヨーガ視点でのお言葉です。

様々なヨーガの種類や呼吸法、瞑想法が世の中にはたくさんありますので、ご自身にフィットするツールが見つかり、

心地よい生き方ができればそれで良いと私は思っています。

 

 

このお話を聞いた時から、

私は今世で、この時代に達人並みの解脱を目指すつもりはないと思い

楽しく穏やかに人生を過ごせれば良いので、解脱的修行は社会経験で十分だろうと、ある意味悟りました。

 

大好きなヨーガをベースに続け、心と体を調えながら

瞑想に関しては雰囲気を味わいながら、ヨガとのバランスを取りつつ

人生に取り入れていこうと。。

なのでヨーガをお伝えする時も同じスタンスです。

 

私にとっての瞑想は、

呼吸を調える時間、心を観察する時間、

心の中をお掃除するような、スッキリさせていく時間、

そんな感覚です。

瞑想には何も求めておらず、心地よさを味わう時間といった感じです。

 

 

世の中にたくさんある瞑想方法もこれに近い感覚のように思います。

何かを変えていくのではなく、付け足すのでもなく

思考や感情、価値観など、要らないものを少しずつ削ぎ落とし、本来の心の姿に戻すことで

作業効率を上げたり、生きやすい日常へと導いていくことを目的とした瞑想法が多いのかな、と。

 

『瞑想の雰囲気を味わっている』

 

まさにそうかもしれません。

 

 

ハタヨーガの考え方として

『これだけをやれば、何かが変わる』という万能的なものはありません。

たくさんのポーズを知り、自分のものにし、多くの角度から体へアプローチをかけ、

全体のバランスをとりながら体を調え、ブレない心を育ててゆくこと、それがハタヨーガです。

 

人生も同じ。

「これだけをやれば人生上手くいく」

はない。

 

様々な体験を通して経験し、

揺らぎながらバランスを取りつつ、自分の人生を確立してゆくのではないでしょうか。

 

ヨーガ視点ではありますが、

ヨーガも呼吸も瞑想も同じであると私は感じます。

 

呼吸をするために体を動かし、体を動かしながら心身を調え

その体と心を土台に解脱のための瞑想をする

 

これが本来のヨーガと呼吸と瞑想の在り方かと思います。

 

瞑想を行う目的にもよりますが、

もし、瞑想だけを行なってもイマイチ続かなかったり、効果を実感できないと感じる方は

ぜひまずは、ヨーガをしっかりと行うことから。

ヨーガをベースに行い、呼吸をメインに体と心を育てながら瞑想に取り組んでみてはいかがでしょうか。

ヨーガでしっかりと体を調えれば、瞑想の時間をたくさん取らなくとも

長期的な精神に良い状態をキープできると私は感じます。

 

何事も土台と『バランスが大切』ということです。

 

今回はヨーガ視点からの

ヨーガと呼吸と瞑想のお話でした。